アマチュアゴルファーズ倶楽部

中古アイアン、セット内で1本だけ他番手用シャフト使用😱 2024/11/01
お客様の話。
『5年以上使っているアイアン。
ソケットが浮いてきたので(6~9)、自分で接着したが再度浮いてくる。
また、接着剤がはみ出して見栄えが良くないので、ソケットを新しくしてほしい。』

見ると、確かに透明な接着剤がはみ出しており、ソケットにはペンチで挟んだ跡もついていました。

まずは、ざっとスペックを調べます。
   6  7  8  9
 長さ  37.5+  37.0  36.75  36.0
 バランス  D2.5  D1.8  D3.6  D2.8

8番の長さが変です。
0.25インチ長い分、バランスが重くなっています。
(グリップを外した後で確認すると、グリップがきちんと入っていなかったため。
このグリップは、1年位前に交換。)

グリップは、できれば再利用したいとのことで、まずはグリップを抜きます。
すると、全部のシャフトエンド部分が山なりに尖っています。
シャフトバット側突起 シャフトバット側突起 シャフトバット側突起 シャフトバット側突起

この時点で、メーカー純正ではないような感じがします。

シャフトを抜き、シャフト内に残った接着剤を取り除くと、9番用だけコルクが出てきます😬(鉛粉等は無し)
また、シャフトのメッキ剥がしもきちんとできていません。
シャフトチップ側 処理状況 左写真
左から2本目が6番用
  シャフト内から出てきたコルク

シャフトチップ側のメッキ&サビを落としていくと、6番用のチップ側先端が何か変。
赤丸部分が斜めになっています。
シャフトチップ カットとノーマル シャフトチップ 斜め図   DG チップ側削り済み

6番用シャフトは先端カット?
このシャフトはダイナミックゴールドなので、バット側に印刷があるはず。
見ると
ダイナミックゴールドシャフト グリップ側印刷 上から
6番用:39.5
7番用:38.5
8番用:印刷無し
9番用:37.5

(印刷無しは
珍しいことではありません)

本来は6番用に39.0を使うのですが、これは39.5。
シャフトのステップ位置は大体揃っているので、6番用はチップ側を0.5インチカットしたようです。
シャフト長さ・重量、仮組み後のスペックを調べました。
   6  7  8  9
 シャフト単体長さ(インチ)  361/16  35.5  351/8  34.5
 シャフト重量(グラム)  115.8  116.9  118.7  118.8
 ヘッド重量(グラム)  260.6  267.1  275.2  283.3
 クラブ長さ(インチ)  37.5  37.0  365/8  36.0
 バランス  D2.0  D1.3  D2.8  D2.3
 振動数(cpm)  326  337  343  354
 tip径(mm)  9.05  8.9  9.0  9.0
(グリップ:MCC・48g)

お客様と相談し、「8番には違和感があったが他は特に問題なかった」ということで、シャフトバット側の突起部分を削り、バランスD2位で仕上げることにしました。
※8番シャフト:1/16インチカット
※6番バランス調整0.5g、7番:バランス調整2g

フェアウェイウッドのフェース角調整  2024/10/28
フックフェースのフェアウェイウッドが構えにくいので、できるだけフェースを真っ直ぐにしてほしいとの依頼がありました。
ホーゼル内径とシャフトチップ径の寸法により、どこまでできるか分からないが、『できるだけ』ということでお受けしました。
キャロウェイ ローグST MAX 3W

シャフトを抜いてみると、段付きソケット使用なので、ホーゼル上部が広くなっています。
キャロウェイ ローグST MAX 3W ホーゼル形状 ホーゼル内径は、8.8㎜。
シャフトチップ径は、8.4㎜ ±。

確実に一定方向に傾くよう、シャフトチップ側に接着剤で小さな玉を2か所作ります。
キャロウェイ ローグST MAX 3W用シャフト

接着
キャロウェイ ローグST MAX 3W フェース角調整後 キャロウェイ ローグST MAX 3W フェース角調整後 キャロウェイ ローグST MAX 3W フェース角調整後

出っ張ったソケットを削る・・・ウーン、ブサイク😅
キャロウェイ ローグST MAX 3W フェース角調整後 キャロウェイ ローグST MAX 3W フェース角調整後

C社アイアン、シャフト接着長とホーゼル内深さ  2024/08/07
C社アイアン(2013年モデル)のシャフト交換がありました。
C社アイアン

シャフトを抜くと、シャフト先端に黒い接着剤がくっついて出てきます。
C社アイアン シャフト抜き後   C社アイアン シャフト抜き後
     金色はウェイト
 赤色はプラスチック

C社アイアン ウェイト C社アイアン ウェイト  ウェイトは1g

綺麗にしたホーゼル内
C社アイアン ホーゼル内   シャフトが入る長さ=1.25インチ
ホーゼル内センター深さ=1⅝インチ弱

ヘッド重量は以下の通りでした。
   5  6  7  8  9  P
 ヘッド重量(g)  251.0  259.1  266.7  272.8  281.3  290.8

M社アイアン、『さすが😄』部分と『う~ん😨』部分  2024/06/15
M社アイアンのシャフト交換がありました。
アイアンヘッド
シャフトはDynamic Gold 95 からMODUS³120 に変更です。

5番アイアンのシャフトを抜くと、いつものM社独特の形状をした重量調整用パーツがシャフトチップ内に見えます。
6番を抜くと、途中にステンレスのように光るシムがシャフトチップ外側にくっついて出てきます。
シャフトチップ側 シムと重り
シム↓
アイアン用シム
シャフトチップ側とシム
全てのシャフトを抜くと、5番以外にシムが使ってありました。
(PWはホーゼル内に残る↓)
ホーゼル内に残ったシム

シムの厚さは0.05mmと極薄で、重さは0.1g。
こんなに薄いシムを使って、ホーゼル中央にシャフトを入れる(合わせる)のは流石アイアンのM社です。😄

お客様が使用済みシャフトを売るかもしれないということで、チップ内の調整用ウェイトを取り出しました。
重さを測ると
シャフトチップ内 重量調整用パーツ
 #5  #6  #7  #8  #9  #P
 6g  4g  5g  6g  7g  8.5g
全体に重いパーツが入っています。
こんなに重いとは😨

  ※独り言
私がナイキでクラフトマンをしていた頃のアイアン・VRプロブレードは、シャフトに合わせ2種類の重さのヘッドを使っていました。
ダイナミックゴールドには軽いヘッド、N.S.950には重いヘッドを使います。
これにより、同じ長さで指定バランスが出ます。

他のメーカーさんはヘッド重量は一つで、シャフトによりクラブの長さを¼インチ違いにしてバランスも1ポイント変えるか、同じ長さにするためにヘッドの重量調整用ウェイトを重めで使っていました。

ナイキはこだわりが強い😂

ホーゼル内クリーニング。
ホーゼル内クリーニング前 ➡➡➡ ホーゼル内クリーニング後

今回はクラブ長を60度測定法で合わせました。
使ったウェイトは
 #5  #6  #7  #8  #9  #P
 38.0  375  37.0  36.5  36.0  35.5
 3g  3g  2g  2g  4g  3g
です。

仮組時に0.1㎜厚のアルミ管が必要か試しましたが、シャフトが全く入りません。
ホーゼル内径とシャフトチップ径を測ってみました。
ホーゼル内径は、ホーゼルトップから約0.5インチ下の直径、シャフトはチップ先端と約1インチ上です。
ホーゼル内径 モーダス 120 ダイナミックゴールド 95
ホーゼル内径 モーダス チップ径 ダイナミックゴールド95 チップ径
偶然にも、ソケット近くの太さは、DG 95にM社使用シムを使ったのと同じ太さです。

今回はガラスビーズを使っての接着になりましたが、せめてソケットが片方に寄らないように注意。

※参考
M社のクラブ長測定法と60度測定法の違い
クラブ長測定法違い
クラブ測定法違い

アイアンヘッドホーゼル内の真鍮棒取り出し 2024/04/07
当サイトで何度か取り上げているホーゼル内の真鍮棒取り出し。
最近のクラブにはあまり重い真鍮棒は入っていないイメージだったのですが、今回のアイアンヘッド(43度)には5gの真鍮棒が使われていました。
タイトリスト T200 43度ヘッド

シャフトを抜く時は、重量調整用のウェイトが使われていることを想定し、ホーゼル上から1~1.25インチ位を多めに加熱し、ウェイトがシャフトチップ内に留まった状態でシャフトを抜くように気を付けているのですが、今回は、真鍮棒がホーゼル底にくっついたままでした。
小さいマイナスドライバーを隙間に入れてこじったり、再加熱しても出ません。
タイトリスト T200 43度ヘッド ホーゼル内 1

また、ねじ穴用タップの出番です。(今回は以前使ったものより細め)
まずタップが入る穴を開けます。
タイトリスト T200 43度ヘッド ホーゼル内 2
穴にタップをねじ込み真鍮棒を抜き出す。
ねじ穴用タップを使って真鍮棒を取り出すー1 ねじ穴用タップを使って真鍮棒を取り出すー2 ねじ穴用タップを使って真鍮棒を取り出すー3
取り出した後はホーゼル内をきれいにクリーニング。
タイトリスト T200 43度ヘッド ホーゼル内 3

ドライバーの動くシャフト伸ばし  2024/04/06
ドライバーのグリップ交換依頼がありました。
グリップを外すとシャフトが伸ばしてありました。
tsi1 シャフト伸ばし tsi1 シャフト伸ばし
tsi1 シャフト伸ばし
伸ばしている長さはインチ。
両面テープの糊を取り除こうとすると、スチール部分が少し回ります。
まさかと思いながら少しづつ引っ張ると、抜けました。
tsi1 シャフト伸ばし

このようなスチールシャフトを使う場合でも、普通は接着します。
お客様に話し、スチールシャフトを取り外したオリジナルの長さに戻しました。

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